| 細密数値情報を用いた土地利用変化の解析(概要) |
■研究目的
つくばエクスプレス(以下,TXとする)沿線地域を含む,茨城県南地域を対象として,土地利用変化を把握する
■対象地域
TX沿線を含む県南地域(つくば市,守谷市,伊奈町,谷和原村,水海道市,取手市,牛久市,藤代町)
■使用データ
細密数値情報(国土地理院作成・日本地図センター発行)の1984年,1989年,1994年のメッシュデータ(20mメッシュサイズに統合)
■解析方法
(1)県南地域を対象に,地域全域の土地利用変化傾向を把握すること.および(2)TX駅舎を中心に,土地利用変化を把握し,各駅舎周辺地域の特徴を把握すること.の2段階に分けて解析を行う
(1)県南地域を対象とした土地利用変化動向
対象地域は2,192,545メッシュ(約877km2)におよび,土地利用割合は1984年において,山林16%,田30%,畑21%,造成地4%,宅地14%,公共用地8%,河川湖沼7%程度であった.
1984年から1989年では,土地利用変化のあったメッシュ総数は110,576メッシュであり,全体の約5%に相当する.山林から造成地,および造成地から宅地への変化が顕著であり,結果として造成地,宅地,公共用地の増加に結びついている.
また1989年から1994年にかけては,全体の約3.9%にあたる84,903のメッシュで変化がみられた.1984年から1989年と同様に山林から造成地,造成地から宅地への変化がみられるが,1984年から1989年に比べて,田・畑から造成地・宅地・公共用地へと変化する割合が高い.
(2)TX駅舎周辺地域の土地利用変化傾向

駅舎を中心に半径500m,500から1000m,1000から1500mの区域を設定し,駅舎別かつ年次別(1984年・1989年・1994年)に土地利用の変化を追った.
1984年の駅舎周辺土地利用状況
年次別駅舎周辺土地利用の変化

●半径500mの区域
つくば駅,守谷駅周辺では宅地が多くみられるが,研究学園駅では,80%以上が公共施設である.反面,万博記念公園駅,みらい平駅周辺は田,畑が多く,みどりの駅周辺では60%以上が山林で占められ,TX開通に伴い今後急激な市街化が予想される.
年次別の変化では,みらい平駅周辺で1994年に造成地の急増が顕著である.

●半径500mから1000mの区域
この区域内では,万博記念公園駅,みどりの駅,みらい平駅において,既存集落による宅地が出現し,また研究学園駅では田・畑・山林の割合が増加している.

●半径1000mから1500mの区域
500m以内の区域でみられた各駅舎周辺の特徴が薄まり,全体として平均的な土地利用構成に推移する傾向にある.守谷駅周辺で,造成地の割合が高いのは,半径0mから1500mを通じて共通した特徴であった.