環境教育WebGISについて

村山祐司

(筑波大学地球科学系)

 

現在,日本では,国土交通省や国土地理院が作成した数値情報をはじめ,様々な自然・人文環境情報がインターネットを通じて無料で入手できるようになってきている.このため学校教育において,環境・地学関係の空間情報へのアクセシビリティは飛躍的に向上し,積極的な利活用が期待されている.しかしながら,空間データの表示や検索するには高度なデータ変換技術が必要になることが多く,これらのデータを授業で活用するには高価なGISソフトに頼らざるを得ないのが現状である.

 このような事情を踏まえ,本研究は,国土数値情報や細密数値情報などの大容量GISデータに対応するオープンソースのGISエンジンを利用して,環境・地学教育のためのWebGISを構築することを目的としている.本研究で開発したシステムは,地形,気候,森林・公園,土地利用などの環境関連のデジタルデータを可視化できるよう設計されている(図1).生徒は,インターネットを通じてこれらの地理情報にアクセスし,インターアクティブに地図化や空間解析をおこなうことができ,地図表示,地図の拡大・縮小・移動,レイヤー設定,オーバレイ,属性情報表示,情報検索などの機能を備えている.理科や総合学習における環境・地学学習に効果を発揮することが期待される.本システムの実行環境は以下の通りである.

 

サーバー側

@ハードウェア

 ・CPU:ペンティアムV・4以上

Aソフトウェア

・ OS:Windows9X/Me/NT4.0SP6a/2000/XP

・ WWWサーバー:Apache2.0.43

・ サーバサイドスクリプトPHP4.2.2

          Webコンテンツ管理ソフト:XOOPS

          XOOPS用RDBMS:MySQL 3.23.X

・ 地図サーバー:UMN MapServer 3.6.x/MapScript

・ 簡易WebGIS作成ツール:MapLab 2.0rc-dev

クライアント側

@ハードウェア

 ・ CPU: ペンティアム以上

Aソフトウェア

          OS:WindowsNT4.0SP6a/2000/XP

          Webブラウザー:マイクロソフト インターネット・エクスプローラー6.0

 

図2はシステムの起動画面を示したものである.図3は「森林・国公有地・保安林」を選択して地図表示したものである.特定の範囲を指定して拡大表示することもできる(図4).今後の課題としては次の点が残されている. 1)地図データの種類を増やす.2)ユーザーデータ(ポイント・ポリゴン・属性・デジカメ画像)の入力・表示を可能にする.3)条件検索を可能にする.4)VRMLを使った3D表示.5)属性値の時系列変化の表示.6)グラフ(折れ線・パイチャート等)の表示.7)操作性の向上.

 

図1 システム構成

図2 起動画面

 

図3 森林・国公有地・保安林」の地図表示 図4 拡大表示

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