空間情報科学実験の紹介


数ある空間情報科学関連のカリキュラムの中でも特筆されるのが空間情報科学実験です.この科目では,履修者各自がフィールドで自らデータを作成することが大きな特徴となっています.履修者はフィールドから持ち帰った生データをデータベース化し,そのデータをGISによって空間分析するのです.

空間情報科学実験2005

【調査結果】


【空間情報科学実験の様子】

 2005年度の空間情報科学巡検は、千葉県の柏市で行われました。25日に一泊し、あとは通いで3日間の日程です。初日、10:30に「柏駅」に集合。柏駅には、つくばエクスプレス(TX)「流山おおたかの森」で東武野田線に乗り換えると、所要時間はわずか31分(待ち時間含めず)。こんなところでもTX効果を感じました。しばらくの間、先生から柏の概要や発展経緯について、説明を受けました。その後、早めの昼食をとりました。

それから東武野田線の船橋行きに乗り、「逆井」駅で下車。目的地の逆井・藤心地区まで歩きます。目的地周辺は見晴らしの良い台地状の土地で、畑が広がっていました。この日は天気もよく、とてものどかな風景。
 このように畑が広がっている地域で、土地利用調査を行います。「空間情報」の巡検なので、デジタル機器の登場です。GPSを各人が持ち、それぞれ畑の区画をウェイポイントとして記録します。そうして取得したGPSデータを地図画像閲覧ソフト、「カシミール」を利用してGISに取り込み、土地利用調査図を作成します。

左の写真は、作業に入る前のミーティングの様子です。
 都市計画基本図を各人が持ち、地図と畑の区画を見比べながらウェイポイントを記録していきます。 GPSを用いる意義としては、もちろんその後にGISでの作業に移りやすいこと、そしてあまり地図が整備されていないような場所で土地利用調査図を作成するのに有効であることが挙げられます。地図がある程度整備されている日本にいると、あまり気付かない点です。

こんな風に時々立ち止まりながら歩いていきます。

この日は16時過ぎくらいまで行動し、データを取得しました。それから歩いて逆井駅に戻り、TXで柏の葉キャンパス駅に下車。本日の宿に到着する頃にはもう真っ暗です。
 夕食をとった後、一室に集まってミーティングを行いました。ミーティングの内容は、「明日からの2日間で何をテーマとして研究活動を行うかの発表」と、今日取得したウェイポイントをカシミールのファイルに移し、保存する作業です。
 こんな感じで、地図・ファイル、パソコンが広げられています。

2日目の午前は空間情報科学研究センター(CSIS)を見学しました。CSISは東京大学の柏キャンパス内にあります。
こんな感じで、ガラス張りで建物の影を映すような、新しい建物が多いです。

それからは柏駅までバスで移動し、そこでいったん解散しました。午後からは個人調査となります。前夜のミーティングで発表した内容について、各自がGPSを利用し、調査しました。そして18:30頃に大学に戻ってミーティングを行い、各自の午後の活動について報告を行いました。
 3日目も自由研究です。9:30に柏駅に集合、それから解散して各自16:00くらいまで調査を行います。大学に18:00に集合で、ミーティングで本日の活動について報告しました。
 以上のような流れで、空間情報科学実験が行われました。
(文責・写真:高橋祐士)



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